価格系列に含まれる情報量を決定する方法を検討する。
この章では、はじめにエントロピー、マルコフ情報源の冗長性、複雑性の関係、相互情報量などを確認した。また、最尤推定量、LZ圧縮や拡大ウインドウLZ推定量、実務上での課題の解決と実装を確認した。続けて、符号化方式(2元符号化、分位点符号化、シグマ符号化)、ガウス過程のエントロピー、エントロピーと一般化平均と、式を確認した。
章の後半では、金融市場のモデリングへエントロピーの応用例が紹介されている。市場の効率性が価格の文字列のエントロピーからわかること、最大エントロピー生成では頻度主義の統計モデルが最も予測困難であるエントロピーを最大にするものが最も利益があがるはずだという考え方、ポートフォリオの集中度の式と定義、19章で説明されるマーケットマイクロストラクチャーの前提の話をまとめて学んだ。
バブルは低いエントロピーの市場で起きるという説明がとても本質的だなと思いました。