こちらは趣旨と違うため、まとめというよりも感想をまとめました。
並列化の基本、量子コンピュータの基本、HPCとクラウドの比較と、金融にも役立つ幅広い基礎知識を提供しており、HPCを学ぶ方にもおすすめの内容でした。
また、量子コンピュータの説明は非常に明快で、様々な記事を読んではわからなくなった方にぜひおすすめしたいです。
機械学習についても様々な事例が紹介されており、特に日中最大電力使用量のホワイトボックスアプローチは興味深く、Googleなどの同様のトピックへの取組みの裏側を想像させるような具体的な内容でした。
22.6.6もアルゴリズム取引の存在についており、触れており非常に面白く、刺激的な項でした。
天気シミュレーションの話が出ているところで、なぜか最近の富岳の話題を思い出し、同時に日本人はプラットフォーマはになれないという話や良いものを作れても使いこなせないという指摘を思い出し、少し休憩して考えました。
(ここからは個人的な考えというか、読了後に感じたことの一部をメモで残すような内容です。最近読んだ中であまりにも良書すぎるからか、湧き上がってきたものですが、せっかくなので投稿します。)
そのような様々な指摘も、別の視点から考えるとそれはすべて表面的な話で、このように学ぶと実際のところ我々日本人は、HPCについて理解を深め、学術的に応用することができ、発見をもたらすマシンを開発できたというのは紛れもない事実で誇らしい気持ちになりました。日本ならではの問題、コロナの空気中の拡散シミュレートもしているみたいですが、他にも南海トラフ、地震予知などに役立てることができると思います。また、HPC特有のソフトウェアの話を学ぶと、富岳が一般のアプリケーションも実行できるという素晴らしさにも気づくことができます。(選択と集中という意味では考えが分かれるところですが、富岳の設計思想や背景までは勉強不足なのでまた学びます)
(ここから、更に発散しますが)IT人材が不足していることも叫ばれていますが、プログラミングの仕方とかを学ぶのも大切だと思いますが、本質的にこういったことを理解する下地のコンピュータ科学のような知識も大切ではないかと思いました。(いろいろな考え方はあると思いますが)資本主義の本質は競争で、富岳が一番の性能であるのは、日本の今後のためにも必要で、この成果に携わった方々を心から尊敬します。同時に、私自身もそういった仕事をしていきたいと襟を正しました。